「何者」の感想
何者
なにもの
初出:「時事新報 夕刊」時事新報社、1929(昭和4)年11月28日~12月29日

江戸川乱歩

分量:約100
書き出し:作者の言葉犯人は最初から読者の目の前にいながら最後までどれが犯人だか分らない。と云うのが所謂本格探偵小説の一つの条件みたいになっています。なるべくその条件に適わせることを心掛けました。敏感な読者は四五回も読まぬ内に犯人が分ってしまうかも知れません。又探偵小説に不慣れな読者には、最後までそれが分らないかも知れません。丁度その辺の所を狙ってある訳です。知識的遊戯として、謎々を解く気持でお読み下されば結...
更新日: 2024/11/01
a77873d2807eさんの感想

大変結構でした。 冒頭から、「まずまず、お手ごろなトリックレベル」と乱歩先生にディスられた読者ですが笑 ラストにあの人が姿を顕したりして、比較的エンタテインメントなライトな読後感があります。 “不具者として、美しい志摩子さんを、生涯縛りつけたかった”などいう心理の方ヘフォーカスしたら、お馴染みの乱歩先生のディープワールドヘようこそですが(^_^;) 描写されない未回収部分などもあるが、短期新聞連載等の事情もあるのか この頃の乱歩さんって目回る忙しさだったのかな?

更新日: 2021/10/17
阿波のケンさん36さんの感想

真犯人が2転3転する。謎解きの好きな人には堪らない作品だ。

更新日: 2021/03/26
ひまわりさんの感想

赤井さんは最初から明智だろうな〜って思ってたけどやっぱり明智だった。 わかってても面白い。乱歩の作品は何かと探偵趣味を持った登場人物が多いけど、素人探偵がいるからこそ真のトリックに旨みがでるし、様々な可能性の排除も出来る。 明智とわかった上でいつか再読してみたい。

更新日: 2021/01/04
まるまるさんの感想

アッという間に読み切ってしまいました。面白かったです。 何か面白いって最後に去っていく明智小五郎。置き去りにされる3人と読者。この後どうしたんだろう。隠れていた二人はバツが悪そうに弘一の前に姿を現すしかなかったのか?弘一はこの後どうするのか?自殺するのか?生きていくのか?冒頭の病気で亡くなった当事者は弘一?しま子?いろいろな「?」を読者に残して去って行った明智小五郎。カッコいいです!!