「『団栗』のことなど」の感想
『団栗』のことなど
『どんぐり』のことなど
初出:「手帖 第三冊」1948(昭和23)年4月30日

中谷宇吉郎

分量:約31
書き出し:今度岩波文庫に『寺田寅彦随筆集』の第一巻が出た。小宮さんの編輯によるもので、全部で五巻のうちの第一巻が出たのである。その巻頭に『団栗』が載っている。全集第一巻とくらべてみると、執筆年代順からかぞえて、初めの十一篇が略され、十二番目の『団栗』が最初にとりあげられている。もちろん文芸的の価値からいっても、この『団栗』と次の『竜舌蘭』とは、先生の作品の中でも、特に高く評価さるべきものである。しかしそのこ...
更新日: 2021/08/12
19双之川喜41さんの感想

 寺田寅彦は 病死した 最初の妻の 忘れ形見の 娘が  どんぐりを拾い集める仕草が 亡き妻の どんぐりを拾う仕草と あまりにもよく似ているので 胸を打たれる。 寅彦の再婚した妻も 病死してしまう 。 奥へ奥へと 入り込む 寅彦の後年の性格は 天性ばかりでなく  境遇の影響も大きい という。