「映画を作る話」の感想
映画を作る話
えいがをつくるはなし
初出:「中央公論 第五十四年第六号」中央公論社、1939(昭和14)年6月1日

中谷宇吉郎

分量:約31
書き出し:去年の暮のことである。T映画会社の専務とかいう方が見えたというので、会って見たら、その用向きというのが、『雪』を映画にして見たいがどうかという話だったので、少々驚いた。もっともよく話を聞いて見ると、ちょっと面白いので、人工雪の結晶が顕微鏡の覗野の中でだんだん生長して行くのを活動にとって、それを主眼にして、外に少し研究の雰囲気をとり入れた文化映画が作りたいという話なのである。「実は社の文化映画部の者...
更新日: 2020/08/02
2284dc76c63fさんの感想

零下35度の室内で、雪の結晶を作りつつそれを撮影するなんて、正直狂気の沙汰のように思われた。でも著者たちが苦労しつつもそれを楽しんでいる様子が伝わってきた。学術機関と民間とのよい結び付きの一つ、と呼べる。