「白菊」の感想
白菊
しらぎく
初出:「國民新聞」國民新聞社、1908(明治41)年11月3日

伊藤左千夫

分量:約2
書き出し:茅野停車場の十時五十分発上りに間に合うようにと、巌《いわお》の温泉を出たのは朝の七時であった。海抜約四千尺以上の山中はほとんど初冬の光景である。岩角に隠れた河岸《かし》の紅葉も残り少なく、千樫《ちがし》と予とふたりは霜深き岨路《そばみち》を急いだ。顧みると温泉の外湯の煙は濛々《もうもう》と軒を包んでたち騰《のぼ》ってる。暗黒な大巌石がいくつとなく聳立《しょうりつ》せるような、八ヶ岳の一隅から太陽が...
更新日: 2020/09/24
1b3197e43101さんの感想

風景が目に見えるような描写は生き生きとしているが、尻切れ。京の白菊との比較箇所も薄い。