「ボルネオ ダイヤ」の感想
ボルネオ ダイヤ
ボルネオ ダイヤ

林芙美子

分量:約31
書き出し:暗い水のほとりで蝋燭の燈が光つてゐる。ほんのさつき、最後の夕映が、遠く刷き消されていつたとおもふと、水の上を一日ぢゆう漂うてゐた布袋草《イロンイロン》も靜かに何處かの水邊で、今夜の宿りに停つてしまふに違ひない……。漕ぎ出てゐる小舟《タンバガン》の楫の音がいやにはつきりと聞える靜けさだ。ぴちやぴちやと水の音は聞いてゐる者のこゝろの芯にまで吸ひこまれるやうに、たまらない人戀しさと、淋しさを誘つて來る。...
更新日: 2021/07/29
19双之川喜41さんの感想

 女は 日本では 生活が成り立たず ボルネオに渡り 娼婦となる。 宝石商のような 仕事をしている男とは 肉体関係は無いのに 宝石を贈られたりする。 詩味もあり 妙に 印象深いと感じた。

更新日: 2021/04/02
b53e79cfe52cさんの感想

日本人慰安婦の話思われる。娘が廓に売られた話と同じ。時と場所が戦時とボルネオという環境に変わっただけ。話の骨組みはしっかりしているが、肉付けが少なすぎ。