「生麦事変の趾」の感想
生麦事変の趾
なまむぎじへんのあと

山本和久三

分量:約2
書き出し:生麦事変の趾山本和久三文久二年八月二十一日、島津の行列が生麦の松原に差かかつた時、突如行列の先頭を切つた騎馬の英国人があつた。二人は男、一人は女であつた。血気にはやる九州武士は矢庭に一名を其場に斬り伏せた。二人は辛くも虎口を遁れて青木台本覚寺なる米国領事館に急を告げた。英船と島津の藩が戦争までやつた有名な生麦事変だ。其時斬られて即死したリチヤードソンの終焉の地点に彼の冥福を祈る記念碑が建つてゐる。...
更新日: 2025/12/01
艚埜臚羇1941さんの感想

  島津藩の 行列が 生麦の 松原に さしかつたとき 数名の 騎馬に 乗った 英国人が 横切った。これは 彼らの 本国に おいても 不作法な 振る舞いで 他国を 見下す 暴挙と 言えよう。日本人は 優しく 顕彰の 碑を 建立したという。旅の 恥じは かきすてで 切り捨て られたのだろうか。異人の 暴挙を 哀れに 感じての 碑であろう。