「「君死にたまふことなかれ」」の感想
「君死にたまふことなかれ」
「きみしにたもうことなかれ」

武田麟太郎

分量:約5
書き出し:明治三十七年九月号の「明星」と云ふ雑誌に有名な詩「君死にたまふことなかれ」が載つた。その第三聯に堺の街のあきびとの旧家をほこるあるじにて親の名を継ぐ君なれば君死にたまふことなかれ。——とある。そんなことには迂遠な僕が詩なんぞを引用すると、人は実に滑稽に思ふかも知れぬが、堺市大小路と宿院との間に、古びた構へで、昔風にこじんまりした老舗の菓子屋の前を通る時、必ずこの詩を思ひ浮べるのである。それは駿河屋...
更新日: 2025/01/06
65c8aadc88adさんの感想

雙喜 大和川が  大阪市と  堺市との  境界である。近代の 資本主義都市として 頂上にまで 発達しつくした 都会の 隣に 徳川時代そのままの 堺の町が たたずむ。堺市大小路と 宿院のあたりに 老舗の 菓子屋である 駿河屋が ひっそりと 店を 構える。与謝野晶子の 旧姓 鳳の 実家である。日露戦争で 沸き立った その裏での 我が国の 庶民の 悲しみを 静かに 強烈に 現代にも 伝えると 感じた。06:09

更新日: 2024/06/29
阿波のケンさんさんの感想

与謝野晶子の有名な詩が題名だがこの詩の背景が分かり感動した。読んでほしい一編だ。