読み終わったあとの、素晴らしさからくる余韻が凄まじいです。 今まで読んできた本の中で1番心を打たれました。内容的にもとても分かりやすく、読みやすいものでした。 言葉の表現が美しく、頭の中でそっくりそのまま映像のように映し出される感覚が、とても強く感じられる作品でした。 少し気持ち悪い部分もありました。
これは探偵物であり冒険小説であり恋愛ドラマでもある。善悪好敵手が互いに相手のずば抜けた知力に敬意を払いつつ、それを上回る計略を講じ、相手を追い詰めていく痛快さがこの小説の面白さだ。 久し振りに再読してみると、これはまさにスパイ大作戦の世界。小説当時の技術からすると、相手の見知った人物に扮装し行動を共にしても全く気付かれなかったり、誘拐運搬のテクニックにしてもあまりにも荒唐無稽であるが、娯楽小説であるから、読者は寛容に受け流して読み進められる。 作者自身による状況解説が親切すぎてやや白けるが、大衆向けの小説であることを意識しての配慮なのだろう。 ダイナミックなストーリー展開、おどろおどろしい雰囲気、登場人物の秀逸なキャラクターなど素晴らしく、何度も映画化、ドラマ化される理由がわかる。
蜥蜴の 入れ墨を 腕にしている女賊と 明智の攻防戦が 海上にも及び (人間椅子)の トリックが 使われたりしている。登場人物が 数分で 変装するのが 少し 無理筋のよう 思えてくる人も いるかもしれない。気にしないで 一気に 読み飛ばすと 爽快かなと 感じた。
トリックは簡単ながら、するすると読ませられた。黒蜥蜴のキャラクターが魅力的すぎる。絶世の美女でありながら口調が僕っ子になったり、狂気的に美に執着したりと掴みどころのない人であった。しかし最期のキスに彼女の人間味が現れ、魅力的に見えるのだろう。明智小五郎自身にこのような恋愛事が起こるのはあまりないので、物珍しさもあって面白かった。
とても美しくてときめいた 本当に面白い素晴らしい
黒トカゲはどこか中性的な感じがする。女性であるのにたまに少年のような感じもした。とにかく彼女が魅力的な作品。
やっぱりこの作品は傑作ですね! 黒蜥蜴のするするとした描写は妖艶さと気高さと少しの狂気とをほどよく感じさせるので大好きです。最後のシーンもまさに黒蜥蜴の生き様を一瞬で表したようでとても心に残りました。こんな女性になりたい…
江戸川乱歩の明智小五郎が出てくるシリーズの中で、これはダントツに面白い 黒蜥蜴がいちいち美しい
読み終わった後黒蜥蜴が好き過ぎて友達へのメールが斜に構えた高笑い風文章になりそうになりましたわおほほほ。 女らしい感情の起伏が多く現れるのが、怪盗二十面相とはちがってまた良い… 息を呑む程の表現で正直先に読み終わった江戸川乱歩作品のどれよりも驚かされましたしドキドキしました。 このジャンルって難しくって全然手が出せなかったけど江戸川乱歩氏は濃すぎるミステリーじゃないから手が出しやすいのが凄く嬉しい。ここから色々読めたらいいなぁ…
面白かった!明智さんが、格好良かった。ただ、本格的ミステリーが好きな人には物足りないかもしれない。