「戦争と平和」の感想
戦争と平和
せんそうとへいわ
初出:「青年界」1904(明治37)年4月

丘浅次郎

分量:約24
書き出し:日露戦争の始まって以来、どの雑誌もほとんど戦争の話で持切りのありさまで、あるいは海戦陸戦の実況を報じ、あるいは戦時における人民の心得を論じていたが、これは時節柄もっともな次第であった。しかしそのうち、戦時における心得を論じたものを見るに、多くは戦争と平和とを相反するもののごとくに見なし、戦時には平常と異なった特別の心得方が必要であるかのごとくに説いてあるが、戦争がすんで平和が回復せられたのちに、平...
更新日: 2021/03/18
19双之川喜41さんの感想

 最堅牢の軍艦 最速の機関車 最大の博物館 最完全の実験場などの 整備の 必要性を 力説する。 日露戦争の頃の 主張なのに 今に通用するものもある。 賞賛に 価すると感じた。

更新日: 2017/01/11
芦屋のまーちゃんさんの感想

ストレートな論で、読後感がすっきりした。戦争という言葉を、例えば新橋のSL広場のサラリーマンに投げかければ十中八九、反対という答えが返ってくるだろう。それくらい今日の日本は平和「的」になっているが、実は競争という言葉は支持される。サラリーマンであれば企業間であり、出世であり勝ち組にならなければならない。ロマンスの世界でも、失恋は敗戦よりも時として大きな心の傷となり、それが原因で自殺する者もいる。戦死するのと何が違うのか!人間社会こそ弱肉強食そのものだ。運動会の徒競走は手を繋いでみんな一緒にゴールしましょうなんてナンセンスなこと言っても意味がない。そもそも、生まれる前の何億個の精子の中から卵子にたどり着けるのは熾烈な生存競争を勝ち抜いたオンリーワンなのだから。