「神経質に対する余の特殊療法」の感想
神経質に対する余の特殊療法
しんけいしつにたいするよのとくしゅりょうほう

森田正馬

分量:約35
書き出し:最初に先づ余が此の療法を用ふるに至つた由來を一寸述べて見よう。余は十五六年も前には、神經質を治すに大に催眠術の奇效を得んとして、久しい間努力した。丁度黴毒に六〇六號の出來た時、從來不治であつた麻痺性痴呆も、初めて之によつて根治する事が出來るといふ夢を見たやうなものであつた。又所謂説得療法は、人が神經質の病的心理に就いて或ものを知らば、當然患者に對して説得せざるを得ない事になるものである。で、余は赤...
更新日: 2016/08/21
a1bfc4c29d0dさんの感想

かねてから関心があった森田療法の原点です。現在では使われなくなった用語も出てきますが、そんなところもまた、資料的な意味でよい物だと思っているところです。 自分が初めて森田療法を知ったのはかなり以前のことで、岩井寛博士の著書を読んでのことだったのですが、岩井と森田の間には相当の隔たりがあるというのが実感です。 この度、「原点」に接する機会を得たことは幸運でした。そしてもう一度、私の「森田療法」の原点に戻ってみようと思います。