「海城発電」の感想
海城発電
かいじょうはつでん
初出:「太陽 第二卷第一號」1896(明治29)年1月5日

泉鏡花

分量:約37
書き出し:一「自分も実は白状をしようと思ったです。」と汚れ垢《あか》着きたる制服を絡《まと》える一名の赤十字社の看護員は静《しずか》に左右を顧みたり。渠《かれ》は清国《しんこく》の富豪|柳《りゅう》氏の家なる、奥まりたる一室に夥多《あまた》の人数《にんず》に取囲まれつつ、椅子に懸《かか》りて卓《つくえ》に向えり。渠を囲みたるは皆軍夫なり。その十数名の軍夫の中に一|人《にん》|逞《たく》ましき漢《おのこ》あり...
更新日: 2019/09/01
19双之川喜41さんの感想

 海城は 地名である。 電信を 発した場所のこと。 看護員は 赤十字の精神に のっとり 分け隔てなく 義務をつくし 敵から 謝状を貰う。 それが憎いと 敵の病婦を強姦したのが 軍夫である。 このような顛末を ジョンが 英国に 送電する。