「小さな部屋」の感想
小さな部屋
ちいさなへや
初出:「文藝春秋 第一一年二号」1933(昭和8)年2月1日

坂口安吾

分量:約43
書き出し:「扨《さ》て一人の男が浜で死んだ。ところで同じ時刻には一人の男が街角を曲っていた」——という、これに似通った流行唄の文句があるのだが、韮山痴川は、白昼現にあの街角この街角を曲っているに相違ない薄気味の悪い奴を時々考えてみると厭な気がした。自分も街角を曲る奴にならねばならんと思った。韮山痴川は一種のディレッタントであった。顔も胴体ももくもく脹《ふく》らんでいて、一見土左衛門を彷彿《ほうふつ》させた。...
更新日: 2019/10/09
19双之川喜41さんの感想

 相当ややこしい作りになっていて 頭尾は 整ってないし  詩味があるわけでもない。 出てくる人物たちは 互いに底意地の悪いことを言ったり  落ちる寸前まで 首を絞めたり 絞められたりしているので まあ 入りくんだ 関係というほかない。 支離滅裂の魅力というものが あることを 教えてくれているのかもしれないと感じた。