「灰神楽」の感想
灰神楽
はいかぐら
初出:「大衆文藝」1926(大正15)年3月

江戸川乱歩

分量:約37
書き出し:一アッと思う間に、相手は、まるで泥で拵《こしら》えた人形がくずれでもする様に、グナリと、前の机の上に平たくなった。顔は、鼻柱がくだけはしないかと思われる程、ペッタリと真正面に、机におしつけられていた。そして、その顔の黄色い皮膚《ひふ》と、机掛《つくえかけ》の青い織物《おりもの》との間から、椿《つばき》の様に真赤な液体が、ドクドクと吹き出していた。今の騒ぎで鉄瓶《てつびん》がくつがえり、大きな桐《き...
更新日: 2022/03/10
ハルチロさんの感想

題名『灰神楽』が、トリックの鍵になっていたとは…。現代では、火鉢を用いている家庭は、稀であることと思います。この作品の題名を見て、読み始めた時は、この題名が、単なる状況表現だけかと思いました。それが、エンディングで主役と化した時、初めて、この題名の意が腑に落ちました。乱歩先生は、やはり素晴らしい。

更新日: 2021/03/07
ひまわりさんの感想

庄太郎がかなりのパワープレイをしていて笑えた。怪しまれたり追い込まれたりするほど雄弁になり当人しか知らない事実まで語ってしまい捕まるっていうお決まりのパターン