本棚の奥にしまってある「初恋」だったアイドルの写真集…嫁に見つかったらどうしよう…うちの嫁のことだから、直接私は殺されてしまうかもしれない
一気に読みました。さすが乱歩と言える作品。
「人でなし」が人間ではないようなという形容ではなくそのままの意味で使われている。 人形愛かあ、、、。夫の方が一人二役でぼそぼそ喋っているんだろうなとは思っていたけど相手が人形だったとは、、、。 それでも添い遂げるほど入れ込んでいたというのだからそれは間違いなく愛だと思う。
今までもこれからも乱歩作品の中で一番大好きな作品。 久しぶりに読みましたがなんとも言えない読後感が癖になります。
想像してしまうから余計に不気味さや哀しさの余韻が残る、面白いお話でした
初めて読んだときは、何となく気味が悪くぞっとするなぁという感想だった。しかし、今読み返してみるとこの「何となく」の正体がわかるような気がする。 人形と門野の道なき恋の行方は常人には理解できない。人形愛に目覚めていれば話は別だが、あいにくと私にはそういった癖はない。理解できないものに気味悪さは感じ得ない。 私が気味悪いと感じたのは京子の方だ。彼女は夫を殺してしまったと嘆く一方、「十九の小娘」「十九の娘」と過去の自分と現在の自分を隔絶している。過去の罪を告白している一人称語りの体を装って、その実罪は自分の与り知らぬところで起こったものだと信じている。あの頃の罪は今の自分には降りかからないと思っている。この過去と現在の隔絶が私の感じた気味悪さなのだろう。 これはあくまで感想である。なぜ、私が過去と現在の隔絶に気味悪さを感じるのかはここに書き記す必要がないため書かない。しかし、例えば京子が「芋虫」の時子のような人物ならば、私は気味悪さを感じなかったかもしれない。
なんとも切ない話。主人公の気持ちを考えると、同じ女性として、してしまったことは同情できるし、私も同じことをするだろうと思う。
百年文庫シリーズの「異」に収録されている作品。絶世の美男子の元に嫁いだ うら若き新妻の視点で綴られる短編。江戸川乱歩らしい耽美さを味わえる秀作だと思います。お気に入りの作品。
自旦那のナルシシズムから来る独り芝居かと思ったが、人形でしたか・・ まあ独り芝居という点では変わりないですが。 二次元のキャラクター、いや、AKBみたいなアイドルに恋する男、果ては、道ならぬ恋にはまった者への風刺か