「探偵趣味」所収だし、なんらかのミステリイかと思ったら純文学的だったので驚いた。 でも年配男のただ若い娘に寄せるねっとりとした観察、視線は乱歩らしいテイストと思った。 でも椅子に入ったり、屋根裏を散歩したりしないで、充分に自省的で常識的なのが「純文学的」と感じたのかな。 でもココにナニカが起こりさえすれば、乱歩ミステリイの始まり始まりなのかしらん
起承転結ガチガチの文構成の一貫した物語ではなくひとつひとつの描写から読み取れる美しくも切ない情景を感じ取ったりサラサラと読み進めていく方が良さを味わえると思う。