「地獄風景」の感想
地獄風景
じごくふうけい
初出:「江戸川乱歩全集付録冊子 探偵趣味」平凡社、1931(昭和6)年5月10日~7月10日、9月10日~1932(昭和7)年1月8日、3月10日

江戸川乱歩

分量:約143
書き出し:奇怪なる娯楽園M県の南部にY市という古風で陰気な、忘れ果てられた様な都会がある。商工業が盛んな訳《わけ》ではなく、といって、交通の要路に当る訳でもなく、ただ、旧幕時代の城下町であった為に人口が多く、漸《ようや》く市の形を為《な》しているに過ぎないのだ。その眠った様なY市の郊外に、実に途方もない遊園地を拵《こしら》えた男がある。この世には、時々、何とも解釈のつかぬ、夢の様な、突拍子《とっぴょうし》も...
更新日: 2021/12/01
ハルチロさんの感想

タイトル『地獄風景』を乱歩先生が著すと、作品中のこのような情景になるのですか…。「地獄」というと、仏教絵画や宗教絵画の描写が真っ先に思い浮かぶのですが、本作品のような情景を思い浮かべるのは、凡人の私には、思いも寄りませんでした。「錯乱と狂気の地獄」とでも申し上げるほかない「地獄」の描写でした。読了後、ダリやピカソの絵画を思い出しました。

更新日: 2021/09/03
阿波のケンさん36さんの感想

奇想天外、豪華絢爛な物語だ。

更新日: 2021/09/01
0c2892c2e65fさんの感想

まさに地獄風景!犯人は早くから見当がついたが、犯人当てに力点が置かれているわけではない。ただただ色彩豊かな人外境での白昼夢のような殺人絵巻に圧倒されるべし!乱歩に堪能した。これぞ猟奇の果ての楽園崩壊!