江戸川乱歩
本作品が掲載されたのは、『少年倶楽部』という、当時の少年向け雑誌の代表的なものです。恐らく、当時の少年達の多くが、読んだことでしょう。本作品は、冒険小説で、乱歩先生得意の怪奇的探偵小説ではありません。文章も少年向けなので、乱歩先生の少年向け代表作である「少年探偵団シリーズ」のような、柔らかいものになっています。個人的には、ラストが何となく尻切れトンボのように感じるのですが、『ロビンソン・クルーソー』や『十五少年漂流記』のような作品が、好きな方には、面白いかと思います。