「石ころ」の感想
石ころ
いしころ
初出:「富士」大日本雄辯會講談社、1944(昭和19)年1月号

山本周五郎

分量:約30
書き出し:一ああ高坂の権之丞《ごんのじょう》さまがお通りなさる、また裏打の大口《おおくち》を召しておいでですね、あの方のは大紋うつしでいつも伊達《だて》にお拵《こしら》えなさるけれど、お色が白くてお身細ですから華奢《きゃしゃ》にみえますこと。お伴《つ》れは三枝|勘解由《かげゆ》さまの御二男ですわ、お名はなんと仰《おっ》しゃったかしら。それは紀久さまがご存じでございましょう。まあ悪いことを仰しゃるわたくし存じ...
更新日: 2024/11/03
55bed340b4feさんの感想

デカルトは『よく隠れたる者こそよく生きた者である』との言葉を座右銘としたらしい。此の作品は、此のデカルトの座右銘を彷彿とさせるものでした。平凡な日々の仕事を黙々と成し遂げる事が社会を真に支えている。

更新日: 2024/03/30
a1541b1a2f6cさんの感想

今もこの心持ちで生きている人達が多くいる。でも恐らくは、今も昔も日が当たらず世には出ない。何の悪いことがあるだろうか…

更新日: 2022/07/22
f4eb2ac81911さんの感想

21世紀の日本人にはこの心はなかなか分からない。 きれいごとというか違和感すら感じる。 でもこの短編が昭和19年に書かれたものと知ると、なるほどなぁと腑に落ちる。