足軽 万歳
周五郎らしいハッピーエンドの作品でした
これは現代にも通じる話で、身分云々ではなく、今居る場所でまずは懸命に働くことが大切、と感じました。 そしてこの結末のように、それが報われる世であって欲しいですね。
自らの生きる道とは。本分を見極めることができた。
人に習う謙虚さ、おのれを省みるすなおな心、 人は人を見て自己を活かすことができる、最後の裁きは気持ち良い。
読み進むに、心が暖かくなる
粗暴な若者と思われた忠秋が、意外に話が分かる人物だった。いや、真面目で謙虚な人柄の藤六や鉄之助たちの姿が心を打ったのか。士分と足軽の身分違いで悩む主人公だけれど、自分の思う通りを通そうとして蟄居させられた忠秋も、その対になるんだろうな。
足軽は足軽、武士は武士。身分制度の厳しかった江戸時代はそうだがそれ以前、また民主主義の現在では受け入れられんな。