「古今集巻之五」の感想
古今集巻之五
こきんしゅうまきのご
初出:「文藝春秋」文藝春秋新社、1958(昭和33)年11月

山本周五郎

分量:約55
書き出し:一岡本五郎太の手記寛延二年三月八日の夕方五時から、石浜の「ふくべ」で永井|主計《かずえ》のために送別の宴を催した。永井はこの十五日に参覲《さんきん》の供で、江戸へゆくことになったのだが、そのほかに、こんど永井家が旧禄《きゅうろく》を復活され、主計が中老職にあげられる筈で、江戸への供はその前触れを兼ねていたから、私が主人役で祝宴をひらいたのである。集まったのは私のほかに左の六名であった。汲田広之進(...
更新日: 2023/06/03
鍋焼きうどんさんの感想

妻が夫以外の男を本気で愛した時、夫にも不倫相手にも申し訳なく思い、不倫相手の子供も宿してしまっていたので、結局自殺を選択した。妻自身は何も語っていないけど、女の業に抗することができなかったのだ。山本周五郎の作品は自己犠牲の美談が多いけど、これはちょっと違う。男も女もはからずも醜態を演じてしまった。