「契りきぬ」の感想
契りきぬ
ちぎりきぬ
初出:「ロマンス」ロマンス社、1949(昭和24)年10月~11月

山本周五郎

分量:約84
書き出し:一の一「また酔っちまったのかい、しようのないこだねえ、お客さんはどうしたの」「いま菊ちゃんが出てるわ、こうなっちゃだめよかあさん、このひとにはお侍はいけないって、あたしそ云ってあるじゃないの」「お侍ばかりじゃないじゃないか、お客ってお客を振るんじゃないか、それあ今のうちはいいさ、稼《かせ》ぐことは稼いで呉れるんだから、こっちはまあいいけどさ、こんなこっちゃおまえ、いまにお客が黙っちゃいないよ、さん...
更新日: 2023/11/22
鍋焼きうどんさんの感想

自分の行為を自分が許すことが出来ない。それは分かる。でも贖罪の方法はいくつかある。おなつは方法を間違えた。鷹二郎の幸せをまず考えるべきだった。そして温かく世話をしてくれた周囲の人たちの期待に応えるべきだった。なつは人生の脇役に回ることでのみ罪に報いることが出来るのだ。

更新日: 2020/11/28
d872fab04744さんの感想

この小説の書かれた当時と今の日本人は違う。 江戸時代と今の日本人はさらに違う。 現代日本人の目でこれを見るならば、おなつは自分のことしか考えない勝手な女としか思えない。 事情はあったにせよ自分の考えで策を立て、大胆にも男の家に転がり込み、様々な情けを受けておいて、結果として思いが成就したのではないか。 にもかかわらず突如として自分の思いと行為を恥じて精之助の真っ直ぐな愛から逃げてしまった。 その後時が経っても変わらぬ愛で迎えに来てくれた精之助からさらに逃げる。 昔の日本人ならこれが美しい女というものだかくあるべしと思うかもしれないが、今ではそうは思えない。 あんなに守ってくれて愛してくれた精之助はどうなるのだ、かわいそうとは思わないのか? 自分が種をまいておいてそりゃあないよ、私わたしばかりで生きるなよ。 と21世紀に生きる自分は思う。 まあ、江戸時代の日本人は「恥」の心がすべてに優先される人達だったんだろうとは理解するがね。

更新日: 2020/07/31
cf4865ab8749さんの感想

くよくよせずにYou幸せになっちゃいなよ

更新日: 2020/05/14
6968a84375dcさんの感想

心に残るもらい泣きもしました どうすれば二人が再会して終生添い遂げる事が出来るでしょうか? 続きが欲しい