藤島としのの結婚が今泉第二に対する友情と思い遣りの結果というのは無理がある。藤島が千久馬を諭し、第二との中に入って取り持てば、第二は3年も苦しまなくて済んだだろう。当初の着想に固執して、流石の山本周五郎も想像力に欠けていたと思った。
もし第二が江戸に行ってなかったら…と思うと 第二、本当にそれで良かったのか? と問いたくなる 周五郎作品にしては珍しくスッとしなかったな
江戸時代の日本人の心は良くも悪くもきれいだった。 その心と距離と時間が誤解を大きくする。 何もかもポケットの中のスマホに頼りきった21世紀の日本人には、もはやすべてを素直に理解し難いところがあるな。