「四年間」の感想
四年間
よねんかん
初出:「新青年」博文館、1946(昭和21)年7月号

山本周五郎

分量:約46
書き出し:一「ここはどうです、痛みますか」医者はそう云いながら静かにゾンデを動かした、「やっぱり痛まない、そう……ここはどうです」信三は医者の顔を見ていた。まだ若くて臨床の経験には浅いようだ、治癒《ちゆ》の困難な症状に当たるとそれが表情にあらわれずにいない、今も彼の額には汗がにじみ出ているし、さりげない態度をとろうとしながら困惑の色が隠しきれなかった。今日までにもう三回、X線写真も撮って見、血液や尿の各種の...
更新日: 2023/01/22
f0dee5e14b0fさんの感想

こういう恋愛をしたかったなあ

更新日: 2022/08/20
鍋焼きうどんさんの感想

死の恐怖に絶望する信三を愛の力で昌子が救い上げる感動のラスト。命の1日はとてつもなく貴重だ。それがまだ四年間もある。研究半ばで斃れても妻と子が夫の意志を引継いでいくという昌子の覚悟に頭が下がる。