「墨色」の感想
墨色
すみいろ
初出:「美術思潮 1」1938(昭和13)年1月1日

中谷宇吉郎

分量:約12
書き出し:私が初めて墨色というものに興味を惹かれたのは、友人金沢の日本画家N氏の家でのことであった。N氏は洋画出身であるが、其の後支那の旧い文化に興味を持ち始めたのが動機で、今では日本画家としての方が通りが良い。二十年近くも前のことであるが、私が金沢の高等学校に在学時代、初めて知り合いになった頃は、支那の仏教典籍に凝っていて、鳥巣禅の図などを描いて呉れたことがあった。その後大学へ行ってからは、私は専門の方の...
更新日: 2019/10/25
19双之川喜41さんの感想

 墨色は 幼児の瞳のような色にも 見えるものがあるそうで ある日本画家が 条件を均一にして 各種の墨を 擦り分けたところ 判ったと言う。 芸術と学術は 補い合うようである。