「自然界の虚偽」の感想
自然界の虚偽
しぜんかいのきょぎ
初出:「教育学術界」1907(明治40)年1月

丘浅次郎

分量:約15
書き出し:天真爛漫《てんしんらんまん》ともいい、「天に偽《いつわ》りはなきものを」ともいうて、天には偽りはないものと、すでに相場が定まっているようであるが、その天の字を冠《かむ》らせた天然界はいかにと見渡すと、ここには詐欺、偽りはきわめて平常のことで数限りなく行なわれている。そのもっともいちじるしい例は小学校用の読本にもでているゆえ、普通教育を受けた者なら誰も知っているであろう。動物には自身を他物に似せて敵...
更新日: 2018/05/27
いちにいさんの感想

さっき丁度、TVで世界遺産の番組を見たところだ。セネガルのジャングルで枯葉に擬似した昆虫を見ていた。詐欺と言えば詐欺だ!自然界は嘘だらけ、ということだ。しかし、生きるための知恵であれば、許されるのではないか?弱者が強者に対抗する術は知恵しかない。人間界はどうだ?!オレオレ詐欺でもわかるが、悪者は強者で老人という弱者を餌食にする。自然界とは全く逆の社会構造だ。自然界は虚偽も含めてそれが自然なのだ。