「〔憲政本党〕総理退任の辞」の感想
〔憲政本党〕総理退任の辞
〔けんせいほんとう〕そうりたいにんのじ
初出:「憲政本党党報 第八号」1907(明治40)年2月

大隈重信

分量:約17
書き出し:諸君、今日は憲政本党の大会に際しまして、諸君に向って私の意見を吐露することは最も喜ぶところであります。例年の大会に於ては誠に寂寥《せきりょう》でありまして、少しく物足らぬような感じを起しました。然《しか》るに当年の大会に於て、諸君が党に対する熱心の度がよほど増したと存じますのであります。あるいは党則の改正、あるいは党勢の拡張、あるいは宣言に於ける種々の意見に付いて、盛んなる討論があった。これは皆諸...
更新日: 2020/02/20
1b3950ea6ddeさんの感想

〔憲政本党〕総理退任の辞・・大隈重信 を読んで 大隈重信総理の退任の辞にはやはり志しがある。 人は如何なる不倶あれども、進む路は我が志でと、其が幸せなのだと読みました。 『どうか我輩に自由を与えてもらいたい。』 政局に囚わらるるなら、誠の晴れやかな政は曇りだし、其は膿となり痼となる。 多極的な検知を正眼し、苦境に我が身を置くことに従い、視るる世界を浄めるのだと。 行政財界勢力を巻き込みながら隆興してゆく、伊藤公、政友会と対峙。 我(大隈重信)を総理とす憲政本党の伸びぬ権勢と属する意見活発な憲政治本党の若手政治家達、その実情等は望まれるものだと赤裸々に語り、議論の活発なるを悦ぶ。 『我輩の政治の活動は死ぬまで止むことなく、日本国中にあり』『我は〔憲政本党の〕総理たる立場を辞する』との大隈重信の意見、考え方に共感。 立場に囚われず自由で奔放なる政治思想希求し、その為には困難を求め未来の過因に照らし合わせたいと願う。 明治維新以降の殖産興行の敷設や、国家存亡の危機大国に戦勝すれど嵩む借財、その国家財政状況の語り 自由・平等・博愛・正義、民主的平和国家の羨望。 思想を求める生きた毅い想いを感ず