「滝見の旅」の感想
滝見の旅
たきみのたび
初出:「日本」日本新聞社、1900(明治33)年10月26日、27日

伊藤左千夫

分量:約6
書き出し:七月十五日は根岸庵の会日なり。十七日にいでたたんと長塚に約す。十六日夕より雨ふりいでて廿日《はつか》に至りて猶《なお》やまず。長雨のふらくやまねば二荒の瀧見の旅を行きがてにすも根岸庵よりされ歌来る。藁ずきの紙にもあるか君が身は瀧見に行かず雨づゝみするかえし雨雲のおほひかくさば二荒山行きて見るとも多岐見えめやも此《この》夕長塚来りて、雨ふるとも明日は行かん、という。古袴など取り出でて十年昔の書生にい...
更新日: 2025/02/21
65c8aadc88adさんの感想

雙喜  左千夫は 日光の 裏見の滝で 若い 外国人の 御婦人たちを 見かける。靴の上に 草履を つけ 橋の上や 岩の上で 絵を 写していた。このような 深山で みやびたる わざに こころを こらす 少女たちの 心の 内を 思うに いと なつかしく 感じた。それまでは 煩わしき 人たちと 思って いたけど その 振るまいに あい まみえ 彼女達を 見直したという。 ひるがえって 今日では 過剰な 海外人を あまり 良くは 思えない 邦人は やや ふえた らしいけど ひとからげの 即断は 近隣国の 行状の 影響 かもしれないと 感じた。