「荒野の呼び声」の感想
荒野の呼び声
こうやのよびごえ

01 荒野の呼び声

01 こうやのよびごえ

山本政喜

分量:約240
書き出し:一原始の中へ「年経る放浪の念《おも》いは昂まり習慣の鉄鎖を憤る、その冬の眠りから再び野性の旋律が眼ざめる。」バック〔犬の名〕は新聞は読まなかつた、もし読んでいたら、彼のみでなく、ピュージェット・サウンド〔ワシントン州の北端にある湾〕からサン・ディエゴ〔キャリフォールニヤの南端メキシコに近い都市〕までの間にいる筋肉が強くて長い暖かい毛の犬全体に災難がさしせまつていることを知つたことであろう。人間共が...
更新日: 2025/07/13
艚埜臚羇1941さんの感想

  何処にでも いるような 平凡な ある 家庭犬が たまたま 数奇な 運命を たどり 終わり ころには 荒れ野の 犬達の 親分に 成り 群れを 率いる という  ある意味 ワンコの 出世 物語 である。愛犬家から 見ると そうとう 無理筋で 強引な 筋立て なので なんだかなあと 思う人は いると 思われる。しかし 構想の 壮大さは 群を 抜いていると 感じた。

更新日: 2020/11/24
19双之川喜41さんの感想

 家庭で 飼われていて 幸せな暮らしを 送っていた 犬が 数々の試練を 乗り越えて 荒野の 狼の群れを 率いるに 至るまでの 物語である。出逢った 他の犬に 仲良くなる為に ことさら 戯れ合うなど 鋭い観察を 素にした描写が 才能を滲ます。ただ 動物虐待の場面設定が つらくなる読み手は 多いかも知れない。間違いなく 優れた 一級品と 想った。巻末に 著者ジャックの 略歴あり。