「雲南守備兵」の感想
雲南守備兵
うんなんしゅびへい
初出:「新青年」1941(昭和16)年4月号

木村荘十

分量:約105
書き出し:孫伍長一九四〇年……曽《か》つて雲烟万里《うんえんばんり》の秘境として何者の侵攻も許さなかった雲南《うんなん》府も、不安と焦燥の裡《うち》にその年を越そうとしていた。五華山《ウーホワシャン》を中心に、雅致《がち》のある黄色い塀《へい》や、緑の梁《はり》や、朱色の窓を持つ古風な家々を、永い間|護《まも》って来た堅固《けんご》な城壁も——海抜七千尺に近いこの高原を囲む重畳《ちょうじょう》たる山岳も——...
更新日: 2022/04/02
鍋焼きうどんさんの感想

悲惨な状況の中にあっても生きる力の素晴らしさを感じた。

更新日: 2019/02/27
ハルチロさんの感想

日中戦争の時代を背景にした作品です。中国国民党軍の下士官が、激動する中国南方の辺境にて、家族愛から新たな人生に向けて出発するお話です。話の展開、人物の描写がしっかりしており、直木賞受賞作ということが、理解できる作品です。作中の「チェッコ製の軽機関銃」の描写が出てきます。恐らく『ZB26軽機関銃』の事と思いますが、時代背景を痛烈に感じられました。