木村荘十
悲惨な状況の中にあっても生きる力の素晴らしさを感じた。
日中戦争の時代を背景にした作品です。中国国民党軍の下士官が、激動する中国南方の辺境にて、家族愛から新たな人生に向けて出発するお話です。話の展開、人物の描写がしっかりしており、直木賞受賞作ということが、理解できる作品です。作中の「チェッコ製の軽機関銃」の描写が出てきます。恐らく『ZB26軽機関銃』の事と思いますが、時代背景を痛烈に感じられました。