列強環視の中心に在る日本
れっきょうかんしのちゅうしんにあるにほん
分量:約14分
書き出し:一文明はすべて調和なり一切の文明が、すべて調和である。政治、法律、科学、経済、哲学、宗教、文学、芸術、すべてが調和を図るところに進歩の光明が有り、調和を図らざるところに衰亡の陰影が伴う。万般の事、謙虚自ら処《お》り、勉めて他の長を取り自己の短を補えば、其処《そこ》に高き文明と低き文明との調和が成り、それが日常の実生活の上に現れて、富裕を致し、国運も隆昌になる。即ち、調和には謙虚が必要であるので、も...