川田順
井伊大老は 能楽好きで あった。城で 能が 催された とき 80才の 狂言師が 枕物狂を 舞っている最中に 急病で 悶絶した。咄嗟に 地謡いの 若者が 入れ代わって 捨てた 笹を 取り上げて 立派に 舞い 納めたと いう。大老も 御満悦で あったろうと 感じた。