「曠日」の感想
曠日
こうじつ
初出:「文芸時代」1924(大正13)年10月

佐佐木茂索

分量:約23
書き出し:一兄は礼助の注《つ》いで出した茶の最後の滴《したた》りを、紫色した唇で切ると、茶碗《ちやわん》を逆に取つて眺《なが》めながら、「今どき螢出《ほたるで》のこんな茶碗なんか使ふの止《や》めや。物欲《ものほ》しさうであかんわ。筋の通つたのがないのなら、得体《えたい》の知れんものでも使うたがええ。茶を頭葉《かしらは》つかふのなら、それ相応につろくせんとあかんでな。」かう云つて一寸《ちよつと》黙つたが、突兀...
更新日: 2024/04/16
19双之川喜41さんの感想

 風采の あがらない 中年まじかの 独身男が 四才の 男子のいる 後家を立てる 女と 一緒になるかという 大筋だけど 京都の 街の 描き方に 味があり 雰囲気を 品良く 伝えているので 愉しめた。