「永遠の感覚」の感想
永遠の感覚
えいえんのかんかく
初出:「知性 第四巻第一号」、1941(昭和16)年1月1日

高村光太郎

分量:約6
書き出し:芸術上でわれわれが常に思考する永遠という観念は何であろう。永遠性とか、悠久性とかいうのは一体何の事であろう。仮に類似の言葉を求めてみると、永遠、永久、悠久、永続、無限、無終、不断、不朽、不死、不滅というようなものがあり、どれを見てもその根本の観念として時間性を持たぬものはない。永遠とは元来絶対に属する性質で、無始無終であり、無限の時間的表現と見るべきであろう。本来これは神とか、物質自体とかいう観念...
更新日: 2020/04/25
いちにいさんの感想

芸術における永遠性とは何か?を考えている。芸術はいつか朽ちるので永遠性は否定される。しかし、感覚として捉える上では永遠でもあり得るとする。源氏物語以上の作品が当時存在していたかは後世の者では感覚としても捉えられない。それは想像である。芸術の永遠性は無形の伝承文学やお伽噺のような継続性の中に見出だせると私は考える。