「桜林」の感想
桜林
さくらばやし
初出:「文学界 第五巻第七号」文藝春秋新社、1951(昭和26)年7月1日

小山清

分量:約81
書き出し:私は浅草の新吉原で生れた。生家は廓《くるわ》のはずれの俗に水道尻という処に在った。大門から仲の町を一直線に水道尻に抜けて検査場(吉原病院)につきあたると、左がわに弁財天を祀《まつ》った池のある公園がある。土地の人は花園と呼んでいるが、その公園の際に私の家は在った。新吉原花園、そんな所書で私の家に音信のあったのを覚えている。子供の私たちは其処をまた「桜林《さくらばやし》」と呼び馴染《なじ》んで、自分...
更新日: 2019/10/31
19双之川喜41さんの感想

 私は  新吉原の 花園あたりに 土地勘が 全く ないのであるけど  なぜか  懐かしいような 気持ちが 沸き起こる。 恐らくこれは  樋口一葉の世界 を彷彿させるからであろう。 例えば  一葉の (たけくらべ) の中に出てくる 写真館などについても  触れられている。