清々しい一冊の本である。日記形式で数話あるが心温まるものである。戦後の小説だが高度成長期に入る直前でお金に対する頓着が無い。
古書店のバイブルときいたので拝読。 雑文書簡なものであるようだが、乾いた文体は読みやすくはある。 ただ物語としては、そんなもんかな、という印象が残る。
体験したことのない ことの 思い出話が小説 であると言う 見方も あるらしいけど、 健気に も 古本屋で 一人切り盛りする娘と 炭鉱夫あがりの 小説家のような男との 交流を 虚実取り混ぜて 書いたような文である。 筋立ては頭尾が整うように 作られ 面白い場面もあるだけに 何かが足りない様な 気はする。
この人の文章好きですね。 がちゃがちゃくどくなく、それでいて、心の流れをマス目からはみ出さないように丁寧に表現している。ネットのブログやニュースの雑な文に疲れたあとの清涼剤。