「愛」の感想
あい
初出:「文筆」1938(昭和13)年9月号

岡本かの子

分量:約5
書き出し:その人にまた逢うまでは、とても重苦しくて気骨の折れる人、もう滅多《めった》には逢うまいと思います。そう思えばさばさばして別の事もなく普通の月日に戻り、毎日三時のお茶うけも待遠しいくらい待兼ねて頂《いただ》きます。人間の寿命に相応《ふさ》わしい、嫁入り、子育て、老先の段取りなぞ地道に考えてもそれを別に年寄り染みた老け込みようとは自分でも覚えません。縫針の針孔《めど》に糸はたやすく通ります。畳ざわりが...
更新日: 2025/08/08
艚埜臚羇1941さんの感想

  言葉を 交わし たことは ないけれど 懸想 して しまった。妄想に くわえて 迷走 までも 併発 してしまったので 白昼夢に 浸る。そんな ようなことは 誰にでも あったり して 懐かしい ような 面倒臭いような 心持ちに しばし はまって しまう。とりわけ 恋情の 表現法は 美しいと 感じた。

更新日: 2024/05/05
19双之川喜41さんの感想

 母親が 夜なべ仕事で ほそぼそと 作りあげた 着物の 届け先の 青年が 娘の 妄想に充ちた 片想いの 相手である。夜の 蝉が 灯から 虚しく 滑り落ちるかのような 青年の 手応えの無さに 娘は 気持ちを 持て余してしまうのである。誰にでも 通過儀礼として 似たような 経験のありそうな 心の揺らぎを 詩味溢れた 文章で 紡ぐと感じた。

更新日: 2020/04/05
f5c539515226さんの感想

この感じ、わかります。恋ってそうですよね。でも醒めると何でこんな人を好きになったのかしら?なんて思ってしまう。恋をいっぱいして目を肥やしましょう、若者たちよ。