岡本かの子
母親が 夜なべ仕事で ほそぼそと 作りあげた 着物の 届け先の 青年が 娘の 妄想に充ちた 片想いの 相手である。夜の 蝉が 灯から 虚しく 滑り落ちるかのような 青年の 手応えの無さに 娘は 気持ちを 持て余してしまうのである。誰にでも 通過儀礼として 似たような 経験のありそうな 心の揺らぎを 詩味溢れた 文章で 紡ぐと感じた。
この感じ、わかります。恋ってそうですよね。でも醒めると何でこんな人を好きになったのかしら?なんて思ってしまう。恋をいっぱいして目を肥やしましょう、若者たちよ。