仏像とパゴダ
ぶつぞうとパゴダ
初出:「共榮圈文化 ビルマ」陸軍美術協會出版部、1944(昭和19)年2月15日分量:約7分
書き出し:たとえば私と一緒にビルマへ行った人が、ビルマの仏像のひどさに就《つ》いて書いていた。ビルマは有名な仏教国で仏像が至る所にあるのだが、その至る所にある仏像のひどさ、——児戯に類するという言葉があるがその形容が如何にもぴったりと当て嵌《はま》ると思われるその彫刻のひどさ。私たちが日本にあって拝む仏像も皆立派なすぐれたものばかりという訳ではないが、それにしても、私の家の仏壇にある仏像にしても、それは決し...