昭和の頃の 新聞販売店で 留守を預かるおじさんは 配達する新聞の枚数を数えたり 差し込み広告の 裏の白いところを利用して 帳簿をつくったりが 役目ではあったけど 大切な 新聞束の受け取りの時に 姿を見せないことが あったりした。実はおじさんは 株価を 的中させる 賭博に凝っており 時に 警察の厄介になり 店にも迷惑をかけることになってしまうのであった。働きぶりは 活写されているけど 何とも 詩味に欠ける 仕上がりだと思った。
市井底辺の人々の世界を、同じ位置から「私」が描く、どこかウィリアム・サロイヤンの短編に似た風味。