「老人と鳩」の感想
老人と鳩
ろうじんとはと
初出:「小説中央公論 第三巻八号」中央公論社、1962(昭和37)年7月21日

小山清

分量:約12
書き出し:老人は六十二になった。右半身が不自由だった。右腕が痛かった。でも、だんだん少しはよくなった。歩きだしてしばらくすると右の肺が痛かった。熟《じ》っとしていると、痛みは消えていった。三十になる頃、心臓が肥大していた。息切れがひどかった。六十になった時には、杖を引いていた。野桜の杖である。ちょっと手頃である。いつか、愛していた。野原の野桜である。……ある日突然に倒れた。口がきけず、ものが言えなくなった。...
更新日: 2024/08/07
9a76a31af0e6さんの感想

年老いた人生を語った物語として最高峰だと私は思う。たしかに、まとまっていない文に分かりづらいと感じても、それが「失語症の主人公」感が溢れ出ていてとても良い。 感受性、想像力を高めるための良い話。 読んでよかった。

更新日: 2020/11/07
まのじさんの感想

感受と発露は連綿とした文章ではないことを思い出す。