岡本かの子
双之川喜1941 ヴエニスの 反り返った 橋を 日本から 持参した 日和下駄に わざわざ 履き替えて 渡って見る。石だたみの 音が 跳ね 返る。感慨 一塩の ようで ある。
作者は木の橋で鳴る日和下駄の音が堪らなく好きらしい。道が木や地道ならいいがコンクリートとなると頭に響いて辛抱出来ない。世の中は上手く回っているのかも知れない。