岡本かの子
四郎馬鹿と 呼ばれている 夢に生きている 彼は (利口にならなきゃ 俺さに 蘭さんは 嫁に来ない) と言い残して 忽然と 姿を消す。呉服屋を 継いだ お蘭ばあさんは 年下の四郎を 延々と待ち続ける。息苦しいほど 切なさが 胸に迫る 語り口と 想った。