「稀有の文才」の感想
稀有の文才
けうのぶんさい
初出:「現代日本文学全集 第四九巻附録 月報第一七号」筑摩書房、1954(昭和29)年9月5日

佐藤春夫

分量:約6
書き出し:芥川賞の季節になるといつも太宰治を思ひ出す。彼が執念深く賞を貰ひたがつたのが忘れられないからである。事のてんまつは一度書いた事もある。当時それをバクロ小説か何かのやうに読んだ人もあつた模様であつたので久しく打捨てて作品集にも入れなかつたが、この間「文芸」に再録されたのを久しぶりに再読してみて一言半句の悪意もない事を自分で確めたので改めて作品集にも安心して加へた。あの作品には何の悪意もなくむしろ深い...
更新日: 2021/04/03
19双之川喜41さんの感想

 嘘でも良いから  褒められたいという心理は  人間  誰しも 持っているかもしれない。 太宰の執着する心を  春夫は  暖かく 見守っているような気もする。 時を経て  太宰の作品を  何回も  反芻 ▫吟味した 結果 の 賞賛の言葉は 切々たる エールと なった。

更新日: 2018/01/17
芦屋のまーちゃんさんの感想

芥川賞の季節です 最近の選考基準を知ったら太宰は激怒するだろう 何せ、選者がロクな者でない まだ本屋大賞の方が面白い