「芥川竜之介を哭す」の感想
芥川竜之介を哭す
あくたがわりゅうのすけをこくす
初出:「中央公論 第九号」1927(昭和2)年9月1日

佐藤春夫

分量:約13
書き出し:最後まで理智を友としたやうに見える芥川龍之介を弔ふためには、故人もこれを厭ふたところの感傷の癖をさけて、評論の形を以てこれを爲すことを、僕の友人の良き靈は宥してくれるだらうと思ふ。「爲す者のみひとりこれを解す」これはニイチエの言葉であるが、僕はまだ一ぺんも自分を殺したものではない。だからこの友人のこの特別な死の消息については到底了解出來ないのは云ふまでもない。だから僕は彼を、ただ僕にはかう見えると...
更新日: 2019/10/24
19双之川喜41さんの感想

 芥川は  容易に胸襟(きょうきん)を開くことのできない人で  あったという。 芥川は  自ら  見栄坊(みえぼう)であることを  自認していたようだ。 いつも 窮屈(きゅうくつ)なチョッキを 着込んでいるような  厄介(やっかい)な気質を  生まれながらにして  負わせられていた 彼自身が 身をもって 表現したのが  自死であったとも 言えると 感じた。