「尊重すべき困つた代物」の感想
尊重すべき困つた代物
そんちょうすべきこまったしろもの

――太宰治に就て――

――だざいおさむについて――初出:「文芸雑誌 第一年第四号」1936(昭和11)年4月1日

佐藤春夫

分量:約4
書き出し:尊重すべき困つた代物——太宰治に就て——佐藤春夫「青い花」に出てゐた一見童話風の、しかしその内部には近代人の自己分裂と精神薄弱の自己反省を伴つた現実感を、風の如く、さりげなくしみじみと漂はせて骨格の卑しくないもののあるのを発見したのは一年も前の事であつたらう。題名は今思ひ出せないが、その作者が太宰治であることだけは強く印象に残つた。同じ作者の名を文芸で見て、早速一読すると、これは先日のものが毛糸を...
更新日: 2023/04/11
cbeb8d424306さんの感想

佐藤春夫氏の懐の深さに感銘しました。作者の作品が読みたくなりました。

更新日: 2019/09/24
acad5faf2a41さんの感想

わがままでなまけものという言葉がよかった

更新日: 2018/07/03
いちにいさんの感想

作品や作者への評価は難しい。ゴッホの例をあげるまでもないが、生前と死後では全く異なった評価となるものだ。太宰の場合は生前に評価されなかった訳ではないが、芥川賞とは縁遠かった。春夫の言葉に、薔薇なら綺麗に咲くまで待とう!蕾で評価するには早い、とあり、興味深い。 スポーツの世界では若いうちから、過剰な評価や期待をされ、やがて等閑に付されることも多いのではないか! 春夫の意見のように花が咲くまで見守ってあげるのも一理ある。