「探偵小説と犯罪事件」の感想
探偵小説と犯罪事件
たんていしょうせつとはんざいじけん
初出:「ぷろふぃる」1947(昭和22)年4月号

海野十三

分量:約5
書き出し:探偵小説と犯罪事件との関連性についてはいつの世にも論じられるものであるが、最近の世相はまた事新しくこのトピックを取上げる機会を孕《はら》んでいるようだ。そこで稍《やや》先廻りをしてここに簡単なメモを書きつけておきたいと思う。具体的な例話から入って行くのが便宜であると思う。この夏、東京の芝公園内で若い婦人の裸死体が発見され、それが絞殺によって落命したものであり、暴行を受けていることも確認された。なお...
更新日: 2024/04/17
19双之川喜41さんの感想

 広く 海外の 探偵小説では 名探偵に 警察が お伺いを 立てることは あまり 珍しいことではなく むしろ 積極的に 知恵(ちえ)を 借りたりしているとの 記述(きじゅつ)が 多い。著者(海野)は 小平事件(こだいらじけん)についての 出版社からの 問い合わせに 対する 回答(かいとう)が 当たっていたので なにやら 誇らしげなのが 微笑(ほほえ)ましいと 感じた。

更新日: 2018/12/29
いちにいさんの感想

犯罪小説や戦争映画は何のために存在するのか?犯罪防止や戦争反対のためではない。 元来、人間が持つ残忍性や野蛮性を仮想空間において発散させるためのものだ。ヤクザ映画だってそうだ。人の死ぬシーンが世間には大流失している。一家団欒でスープを啜りながら観ているファミリーもいる。 ゲーセンでドンパチしている若者が皆犯罪者になるわけではない。逆に、言論や表現の自由を禁止された、抑圧下の時代にテロリズムが横行するのだ。