なるほど、これは面白い、というか、面白がってばかりはいられないのだが、とりあえず面白がるしか仕方ない。 加速する老齢化と減少する出生率を1953年の時点で危惧したエッセイなのだが、当時の具体的な数字が書かれていたので現在の数字と比較してみた。 昭和26年(1951)の60歳以上人口は、653万人で、出生率は、3.64、 2020年の65歳以上人口は、3617万人で、出生率は、1.34 だそうだ。 約70年も前にコラムで山浦貫一氏が危惧したとおり、日本の国力は、その後、どんどん低迷し(とは言っても、第2次ベビーブームというチャンスがあったのに、有効な策を手当て出来ずに、むざむざと······)、今や情けない状態になりつつある。 しかし、諦めるのは、まだ早い。V字回復したフランスの例もある、 一方で、人身売買にまで突っ走った馬鹿っぽい中国とか、相変わらず頭のおかしな「南·北朝鮮」の例もあるので、注意を要する。 老婆心ながら念のために申し添える。
今の時代でも当てはまる先見性アリ
今の老人社会を予想したような意見である。60歳で老人というのはショックではあるが、生産性の欠如した者は社会的には不要だ。一番の敵は病気であろう。最近、定年の引き上げ案があるようだが、60歳過ぎてもまだ働くなんて真平後免。再就職先が見つからない現状からするとウエルカムかも知れぬが、何のために働くのか目的がわからなくなる。結婚が遅いと子どもも遅く生まれ、定年の年でも教育費が足りない。そうなると、子どものために働かなくてはならぬ。自業自得。諦めている。ところが、その子どもが大学を出てもニートになるケースもあるから困ったものだ!そんな青年と老人は働かないという意味では同じ非生産的人間である。年寄りばかりが悪いわけではない。
昭和28年にすでに高齢者が増えすぎで少子化の懸念を説いている。しかしこの時代は60才以上が1割。これでも多いと言う。この時代から対策していれば、と思ってしまいますね。 若者は早く世に出て、老人は早く去れ。確かに社会にはそれが正解かも。