「風波の日」の感想
風波の日
かざなみのひ

前田夕暮

分量:約3
書き出し:今朝、伊東特有の西風が天城から激しく吹き颪して、海には風波が一面に立つてゐる。その風波の海を隔てた遥か東北の方向に、大山丹沢の連山がほの赤く日に温められて、煙波の間に縹渺としてゐる。浜に出してみると、風が蓬々として海の方へ吹いてゐる。帽子も何も吹きとばされさうだ。寒さは身内に浸透する。海は日蔭つて暗くなる。私の子供は二人とも元気で渚をぴちぴちとんで歩いた。私は浜に引きあげてある船の蔭に蹲つて海を見...
更新日: 2025/05/20
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941   静岡県の  伊東 あたりは その  昔は  東洋の ナポリ と 呼ばれたことも  あるようで  海路が 整っていた そうだ 。熱海に  鉄道が 開通するまでは  国府津 と  小田原間にも  船が 通っていた。 その後  鉄道開通のために その航路は  短くなり  熱海 -伊東 -下田 間が わずかに 就航していた という。それも  新しく 道路が  できたことにより  自動車が 開通したため  利用者が 減り 船の 経営が 困難になって  以降 次第に 熱海と  伊東の  船便も 廃止された ようだ。いまでも 海路から 伊豆半島の 観光を してみたいと思う人は そこそこ いるかもしれないと 感じた。のどかな 昔が 偲ばれる。まてば 海路の 日和かな。