「永井荷風といふ男」の感想
永井荷風といふ男
ながいかふうというおとこ
初出:「文藝春秋」文藝春秋社、1935(昭和10)年10月号

生田葵山

分量:約31
書き出し:一私が永井荷風君を知つたのは卅七八年も以前のこと、私が廿二歳、永井君は十九歳の美青年であつた。永井君の家は麹町の一番町で以前は文部省の書記官だつた父君は當時、郵船會社の横濱支店長をして居て宏壯なものだつた。永井君は中二階のやうになつた離れの八疊を書齋に當てゝ、座る机もあつたが、卓机もあつて籐椅子が二脚、縁側の欄干に沿うて置かれてあつた。その籐椅子を私はどんなに懷かしがつたものか。訪問《おとづ》れて...
更新日: 2020/12/06
19双之川喜41さんの感想

 著者は 荷風が 貧乏で  純な恋愛をして 人の子の父となり  荷風の父親が文学者を 早くから  許容 しておれば  もっと 違った 作品を生み出したかもしれないと 言う。 体操嫌いで  腺病質な 体質であったことも  作品に大きく 影響しているとは思う。 清元に凝ると  生活も 清元風にしたりして  内に秘めた 凝り性は  想像がつかないほどであったと 言えよう。