亀井勝一郎
戦後函館山の立ち入りが解禁された頃に書かれた、函館の景色を紹介する文章。主に著者が子供時代を過ごした函館の様子が書かれている。白い洋風の女学校に対する憧れや、トラピスチヌ周辺にあったという野生の鈴蘭畑の様子、著者が心奪われたという馬鈴薯の花など、当時の感覚や今では見られない光景について知ることができて面白かった。