「年の瀬の音」の感想
年の瀬の音
としのせのおと
初出:「朝日新聞」1958(昭和33)年12月31日

山本周五郎

分量:約6
書き出し:年の瀬の音山本周五郎十二月になると一日一日に時を刻む音が聞えるようである。ほかの月にはこんなことはないし、そんな感じのすることがあっても、十二月のそれほど脅迫感はない。いまこの原稿を書いていながら、私は現実にその時を刻む音を聞きその音の速度の早さと威かく(嚇)とに身のちぢむのを覚えているのである。ひるめしを食べに出て、市電で仕事場へ帰る途中、私の前へ若い人妻が立った。背中に赤児を背負い、五歳くらい...
更新日: 2019/01/03
12f0e00299c2さんの感想

短いエッセイですがなんかさずがに惹かれますね。悠然と歩く犬を連れたホームレスらしき男に見とれる作者、なかなか面白い!